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僕がSNSが嫌いだった理由は、
SNSの投稿には虚像だらけだからだ。

自撮り写真には加工を施し、
エピソードには脚色を加え、
人間性に偽りの仮面をつける。

コメント欄も気持ち悪い。

「可愛いすぎて辛い!」
「憧れです!」
「神!」

・・地上に神なんていねえよ。

フェイスブックなんてもろ虚像の集合体だ。

自分がどれほど凄い人間なのかをこれでもかと周囲にアピールし、
その利益にあずかろうとする連中が
よいしょ、よいしょとその人物を祭り上げる。

その気味の悪い空気を”いいね!ボタン”で
なんとかポップにしようとしているが、
そこには人間のいやらしい部分が映し出されている。

SNSに馴染みのない世代の人たちはこう思っているだろう。

「なんでわざわざ自分から個人情報を晒すの?」

一時は個人情報保護法だなんだと騒いでいたのに、
今では自分から顔や私生活を世間に公開する始末。

冷静に見たらおかしな時代だ。

 

自分から自分のことを晒すとはいえ、
自分の悪い所を晒す人はいない。

だから自分を良いようにしか見せないので
その投稿が虚像だらけのSNSを作り上げる。

僕はその現象が嫌いだったわけだけだ。

ただ、最近は少しSNSに対する見方が変わってきた。

たしかに虚像だらけなのかもしれないけど、
ただ、自己表現の観点で考えてみたら、
自分の内側をさらけ出すことは悪いことではないような気がする。

むしろ他人にそこまで自分のことをさらけ出せるのは凄いことかもしれない。

とくに僕のような、自分の本音を隠してしまう人間からすれば、
自分の欲望をあそこまで堂々と人に言うことなんて考えられない。

だって・・恥ずかしいじゃないか。

あんなの・・ナルシストみたいじゃないか。

そう、まさにSNSに自分をさらけ出すのは
「ナルシズム」をさらけ出すのと同じなのだ。

普通、ナルシストは人に嫌われる。

ところが今、ナルシストが人から憧れられている。

この奇妙な現象に、僕は、
これまでになかったSNSの価値を感じるようになったのだ。

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