最後:止むを得ず働いてくれている人へ

 

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昨日、生活に必要な物を買いに薬局へ行くと、
見慣れない顔の人がレジ打ちをしていた。

自分の番がきて、ふと名札を見ると、
そこには「店長」と書かれていた。

一年以上この薬局に通って初めて店長の顔を見た。

店長は薬剤師の格好をした小柄な女性で、
ハッキリした年齢はわからないけど、
見た感じは60歳近い感じだった。
(率直に言うとおばあちゃん)

普段レジ打ちをしていないせいか手元が少しおぼつかない。

普段は見かけない60近い店長がレジに立っているのは、
もしかすると、バイトの人がみんな出勤しなかったからかもしれない。

「入りたくありません」

多くの社員、アルバイトの人間に、
出勤することを拒否されたのかもしれない。

 

「▲●袋いり●※□?」

その言葉はとても早口で、ぶっきらぼうで、
何を喋っているのか全然わからない。

なんだかイライラしているようにも聞こえる。

「はい、お願いします」

レジ袋が必要かどうかどうか、
いつも利用している僕には理解できた。

さっ、さっ、と買い物カゴの取っ手に挟むと、
精算機の方にカゴを”ドンッ”。

・・忙しいのかな

店内を見渡すと次々とお客さんが入店してくる。

向こうのレジの方では、

「マスクの予約はできないの?」
「次入荷されるのは一体いつなのよ?」

一人の女性が店員に怒りをぶつけていた。

・・おそらくここ数日、ずっとこんな状態なのだろう。

人手は足りないのに普段よりも忙しい。

笑顔よりもしかめっ面のお客さんの方が多い。

この状況下、本当は自分だって働きたくはないけど、
薬局が営業を停止しては地域住民の生活が困る。

だから今日も老体にムチを打ち、
商品陳列、慣れないレジ打ちをせっせとこなす・・

そんなことを想像したら、
心に湧いた小さな怒りは瞬時に消えた。

みんな、苦しいのはきっとおんなじだ。

今、誰かのために働いてくれているあなたへ。

『本当に、ありがとう』

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