2019/06/05

真っ暗な生活にも一筋の光

 

この記事を書いている人 - WRITER -

実はこの当時、僕には付き合っている彼女がいました。

当時を思い出しても映像は真っ暗、
そんな青春時代でしたが彼女の存在だけが心の支えでした。

これも引きこもった時期と多少前後するかもしれません。

ただすでに自分への自信を喪失していた僕には、
異性と仲良く話したり、ましてやお付き合いする
などという考えは微塵もありませんでした。

 

告白は相手からです。その瞬間はビックリしました。

(とても親切な子がいるもんだな・・。)

こんなに暗くて少しオドオドした
自分のような人間を好きだと言ってくれるなんて、
あまりにも心の優しい良い子なんだと思いました。

また同時に、

(この子は、僕の口習の事実を知らないんだな。)

このように考えました。

いつか気づかれどうせすぐに終わるんだろうなーと思っていました。

それでまた傷つくのも嫌ですし、
期待なんてしても最後には辛いだけなので、
あまり好きにならない方がいいんだろうなあ
などと考えていました。

それだったら最初から断わればよかったのかもしれません。

けれどいま思うと、やっぱりどこかに
希望をもっていたのかもしれません。

普通の人並みの楽しい生活を味わいたい
そんな気持ちが心にあったのだと思います。

彼女との付き合いが始まったと同時に、
彼女には絶対にバレてはいけないその秘密を隠し通す意思、
そしてこの問題と向き合う強い行動力が芽生えました。

 

当時は頭の中で懸命に計算して行動していました。

基本的に彼女と顔を近づけて会話することはありません。

つねに一定の距離感をたもちつつ話をします。

やむをえず至近距離で会話する機会が訪れた時は、
照れてソッポを向いたフリをして顔を反らし、
逆方向に向かって会話をするという力技を駆使していました。

そんな僕のことを彼女は照れ屋だと思っていたかもしれません。

照れてなんかいません。

97パーセント芝居です。

照れやシャイなどというかわいらしい感情ではありません。

“恐怖心”なのです。

彼女とは下手をすると
一度も目を合わせて会話をしていない
かもしれません。

部屋に二人きりでいる時も、
買い物に行くバスで隣同士でも、
公園のベンチで話をしている時も、

まともに彼女の目を見ることはできませんでした。

 

カップルの目も合わないような奇妙な交際でしたが、
僕はそれでもすごく楽しかったです。

完全な至近距離の会話はできませんでしたが、
一人の人とここまで近づいて会話をするなんて、
本当にいつぶりだろう?という感じでした。

物心ついてから異性と“自分の意思で”
ここまで近づいたのは初めてかもしれません。

奇妙な交際は1日、また1日と日を重ねていきました。

そして・・順調に交際が進んでいけば
どうしても避けられない行為があります。

そこにはいま思い出しても本当に涙ぐましい・・
15歳の少年の必死の努力がありました。

この記事を書いている人 - WRITER -
 

  関連記事 - Related Posts -

 

  最新記事 - New Posts -

 

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© 売れっ子Kindle作家 大矢慎吾 , 2017 All Rights Reserved.