2020/02/20

自分は”口が臭い”と認識

 

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小学5年生(11歳)の時でした。

いまでも昨日の事のようにハッキリと、
当時の状況・色・人間の表情を記憶しています。

「口臭」との戦争を集結させた今でも、
思い出すと心の奥がきゅーっと締め付けられるような、
僕にとっては苦い記憶です。

心にしまっていたこの記憶について、
ちょっと書いてみたいと思います。

 

小学生の頃、僕はガキ大将でした。

かけっこはクラスで一番の記録を出しました。

算数の授業で一斉に計算ドリルを解く競争を始めれば、
真っ先に終わらせて先生に提出していました。

勉強も運動も得意、本当に何をやらせても1番の成績でした。

こんなことをいうと自慢のように聞こえるかも知れませんが、
1学年が30人くらいの田舎の学校です。

1学年1クラスという規模の小さい小学校、
とても狭い範囲の、とても小さな世界での話です。

僕はずっと威張り散らしていました。

小学校の時は「運動ができる奴がすごい!」みたいな
子供特有の価値観がありました(いまはどうか知りません)。

昼休みにみんなが「なにして遊ぶー?」という会話を始めます。

そこで僕がサッカーボールを持って校庭に出れば
自然とサッカーが始まりました。

バスケットボールを持って校庭に出れば、自然とバスケが始まりました。

嫌な表現ですが、みんなが後ろからついてきました。

こんな状態を何年も経験していて、ついにワガママで自分勝手な子供に育ちました。

・相手の気持ちを考えない
・相手の嫌がることも平気で言ってしまう
・自分を中心に世界はまわっている

他人を思いやる心、友達の輪を築く、そんなことは考えたこともない、
威張り散らしてやりたい放題の学校生活を送っていました。

きっとこの頃から本当の友達は誰一人いなかったのだと思います。

 

そんな学校生活を送っていたある日・・クラスで合唱活動が始まりました。

歌う曲を決めて朝や放課後に練習を繰り返し、
数ヶ月後には全校生徒の前で発表をするという感じだったと思います。

 

この合唱が悪夢の始まりでした。

 

歌う曲が決まり練習が始まりました。

練習が始まって数日間は特に気にすることなく普通に過ごしていました。

別に合唱なんて好きでもないし、集団でなにかやること自体が好きではない。

歌うことは嫌いではなかったのですが、まあ退屈な時間でした。

 

ある日の練習・・僕の隣で歌っていた子が、突然こんな事をつぶやきました。

「オレ、もう気持ち悪くて限界だ。」

それは周りに聞こえるような大きな独り言で僕は少しビックリしてしまいました。

(どこか体調でも悪いのかな?)そう思った次の瞬間・・
その子は僕ではない側の隣の子に向かってハッキリこう言ったのです。

「臭すぎる!」

指で鼻をつまみ、しかめっ面をして、
うえーっと吐くような仕草をしました。

最初はなんの事かよくわかりませんでした。

なにが臭いのか?部屋から変なニオイがするのか?
なに対して言っているのかもわからなかったのです。

そしてその子は、そのあとも、そしてまた次の日にも、
繰り返し同じ仕草をしました。

「はぁ〜〜〜〜〜〜!」

吸い込んだ気持ち悪い空気を吐き出すような仕草もしました。

隣の子となにかを話しているのが聞こえてきました。

「オレもう、本当に我慢できないよ。」
などと苦笑いでグチをこぼすような会話が聞こえてきました。

このような仕草を繰り返し見ているうちに、
僕はようやく気がついたのです。

(これは、僕に対して言ってるんだ・・。)
(これは、僕の息の事を言ってるんだな・・。)

最初はなんのことかもわかりませんし、
どういう意味かもわかりません。

しかし同じ言動や仕草を繰り返しされれば、
いい加減、誰にだってわかります。

「臭い」と直接指摘することができないような
当時の自分のガキ大将っぷりが、このような
間接的な表現になったのかもしれません。。

(自分の息が臭い??)

この事実に気がついてしまった時、
僕はすぐにでもその場から逃げ出したい衝動にかられました。

恥ずかしくて・・悲しくて・・。

“ドクン!ドクン!”

心臓の鼓動が自分の耳で聞こえるくらい大きく、
胸の下あたりに熱を感じて背中にツーッと汗が流れたのを覚えています。

もうどうしようもなく胸が苦しくなりました。

練習を抜け出すわけにもいかないので、
気づいていないふり?なんかテンパった
妙な苦笑いを浮かべながら、その子の仕草を
横目でチラ見していたと思います。

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