2020/02/20

難病への決定打

 

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“食べ物で病気を治す”

これは「マクロビオティック」や「自然医療」
などに分類されるそうです。

当然こんなものは学校やテレビでも聞いたこともない部類の話です。

病院では治らないと言われたけれど、
この方法なら父の難病も治せるのではないか?
小さな希望を胸に夢中で本を読み漁りました。

そのかいもあって、僕は父の病気への決定打
となりそうな方法を発見したのです。

 

正月に実家に帰省する機会がありました。

そしてその機会を利用して、僕は父に提案をしました。

「毎日野菜ジュースを飲もう。」

父の病気にはこれが最も有効だと僕は確信していたのです。

どれだけ探しても父の病気
そのものの治療方法は見つかりませんでした。

そもそもインターネットで病名を入れて検索しても
全く情報が出てこないような病気です。

ですが似たような病気、ほぼ同じような症状で
「自己免疫疾患」という病気を発見したのです。

父の病気の症状を検証していくと、
父はどうやら「血液の病気」だという結論に達しました。

“血液の病気なら血液をキレイにすればいいはず”

そのようなシンプルな結論のもと野菜ジュースを提案したのです。

 

父は「できれば病気を治したい、長生きしたい。」
ということをよく言っていました。

きっと働けなくなった自分の代わりに働いてくれている母に対して、
長生きして年金をもらう事で金銭的な役割を果たしたいと思っていたのだと思います。

父は特に趣味もなく、交友関係も多いわけではありませんでした。

「このイスは日本で数カ所しか作っていない。
その大事なセクションの責任者を任せている。」

そんな事を息子に言う父は
自分の仕事に誇りを持っていました。

そして当然、定年になるまで
その責務を果たすつもりでした。

ところが突然の病気で責務を
全うすることができないだけでなく、
家計に医療費を負担させることになり、
自分の力でそれを稼ぐことはできなくなりました。

何度か死を考えたこともあるそうです。

けれどできるだけ長生きして年金をもらい続けることが
母の負担を減らすことになる、様々な葛藤の結果、
そのような結論に達したそうです。

そんな背景もあるのか父は僕の提案に協力的でした。

 

電気屋でジューサーを購入して
必要な野菜を1ヶ月分買いました。

「まあ病気になったものはしょうがないだろう。
もうこれは受け入れたからな。」

父は息子の前で何度か強がりを言っていました。

まるで期待していないけれど、まあそんな方法があるなら
やってみればいいんじゃないかという感じです。

表面的にそんな事を言ってはいるけど、
きっと心の底では自分の状態に
納得はしていなかったと思います。

僕は病気になった当人ではないのでわかりませんが、
そんな簡単に全てを受け入れられる訳がないと思います。

僕だって自分の口習をそんな簡単には
受け入れられませんでした。

だから歯医者に行ったり病院に行ったり、
色々とジタバタしていたわけです。

父のその気持ちが少しでも理解できた僕は、
父の代わりにジタバタしていました。

そしてこの野菜ジュースにたどりついたのです。

こうして父はしばらく野菜ジュースを飲み続けました。

 

1ヶ月後に父の定期検診がありました。その定期検診の結果が・・

父にとって、家族にとって、そして僕にとっても最悪なニュースだったのです。

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