2019/06/05

雰囲気察知 小部屋で”シュッシュ”

 

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彼女との交際が始まってから数週間が経過しました。

二人は物理的な距離を保ったまま、心の距離だけが少し近づきました。

 僕は、理解していました。
また、覚悟していました。

これでもうフラれるかもしれないし、
その結果深く傷つく事になるかもしれない。

それでも彼女の事はもう好きになっていました。

僕には秘策がありました。

(なんとかなるだろう・・。)

 

僕の実家は二階建てで二階の端に自分の部屋があります。

階段で二階に上がるとすぐに小さな小部屋があって、
そこは物置のようになっていました。

物がゴチャゴチャしていてどこに何があるのかも見た目によくわかりません。

彼女がうちに遊びに来る日は事前に仕込みをしていました。

小部屋にはガラス戸の棚があり、
ゴチャゴチャと物が詰め込まれていました。

そのガラス戸の目立たない隅っこに、
事前にエチケットスプレーを置いておきました。

彼女がうちに来て部屋で遊んでいるとき、
タイミングを見計らってトイレに行くフリをして
小部屋に入り“シュッシュ”としていました。

30分に1回くらいトイレに行っていました。

「オレ、トイレ近いのが悩みなんだよね。」

もちろんそんな頻繁にもよおすわけがないので、
小部屋でシュッシュしたあとでわざわざトイレに入り、
トイレのレバーだけをひねります。

こうしてトイレが近いというイメージを植えつけ、
一定のタイミングでトイレに行くフリをして
隠れて“シュッシュ”としていました。

 

雰囲気を察知した時は・・

 

逃げるようにトイレに駆け込みます。

そして小部屋に入って“シュッシュ”としてから彼女と対面していました。

 

・・恋愛ドラマを観ながらいつも考えていました。

男性と女性が寄り添いあい、
肩と肩をくっつけ目と目を合わせ、
わずか数センチの距離で会話をして、
良い雰囲気になって自然とキスをする・・。

こんなよくあるシーンなんて、
僕には一生経験できないんだろうなー。

まさにドラマだけのフィクションの世界だと考えていました。

女の子と距離を気にせずに鼻と鼻がぶつかるほど近距離で会話をする。

目を合わせていきなりキスをする。

そんなことにはどう考えてもなりません。

現実の僕には“事前準備が必須”でしたから。

 

彼女が僕の口習のことをどう思っていたのかはわかりません。

この秘密に気づかれたかどうかよりも、
僕に起こった別の問題の方が大きくなってきたからです。

僕の精神状態は日に日におかしくなっていました。

彼女は本当に優しかったと思います。

おかしくなった僕ともしばらく付き合ってくれてましたから・・。

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