2020/08/03

インタビューの賜

 

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不幸な出来事その1『お漏らし』

友達をイジメながらイジメられていた
アンバランスな子供だった僕は、
集団で誰かを馬鹿にしながらも同時に相手に同情していた。

学生時代は明るいグループに属してはいたけど、
周りの友達をどこかで好きになることができず、
よく暗い子や大人しい子と二人きりで話をしていた。

彼らと居ると心地良い気分になれた。

彼らは人を思いやる気持ちに溢れていたからだ。

僕はよく、人から、
「インタビュアーみたいだ」
と言われる。

大勢の人たちと一つの空間にいる時でも、
特定の相手を捕まえて質問責めにしているからだと思う。

子供の頃からずっとそんなことを繰り返してきた。

集団の会話に上手く入ることができないので、
輪の中にいると、そのうち誰かとコソコソ話を始めてしまう。

その方が自分たちの好きな話題が話せるし、
もっと実のある話ができるからだ。

集団の中で交わされる会話は、どこか上っ面で浅はかだと思う。

雰囲気を壊さぬようにと、できるだけ深い話を避けて、
してもしなくてもどっちでもいいような話題に終始する。

時には議論を交わすこともあるけど、
どちら片方かすぐに折れて相手の意見に同調する。

そうやって本音と建て前を使い分けながら、
一人一人が円を崩さないように話をしている。

結局、集団の会話は予定調和になっているのだ。

本音と建前が見分けれらない僕にとっては、
もはや会話の一つ一つが謎解きのように感じてしまう。

だから集団の中で交わされる会話は嫌いだ。

今思えば明るいグループの友達が嫌だったのではなく、
グループの中で交わされる会話が嫌だったのかもしれない。

そのせいで一対一の対話をいくつも経験してきた。

僕は人が話す言葉の裏側にある感情を読み取るのが苦手だった。

会話の中で相手の感情に共感することができなかった。

それなのに、苦しんでいる人の気持ちだけは分かった。

それはきっと、小さい頃から暗い子や大人しい子との対話を繰り返してきた結果だと思う。

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