2021/08/23
不幸な出来事その4「失恋」
中学3年の時、不登校になる少し前から彼女がいた。
当時の状態で自分から告白するはずもなく、
当然相手から告白されて交際が始まった。
付き合いだした最初の頃は、相手を好きだとか嫌いだとか、
そんな自分の気持ちもよくわかっていなかった。
付き合いたいと言われたから
「じゃあ・・」と返答したまでだった。
ところが日を追うごとにこの関係は逆転した。
僕が彼女を追う側に、そして、
彼女は僕に追いかけられる側になったのだ。
学校を休みがちになってきた頃、
僕は男友達との交流を断った。
誰から連絡がきても居留守を使った。
だけど彼女とだけは連絡を取っていた。
ある意味、彼女の存在が学校との唯一の接点になっていたかもしれない。
いま学校で起きている出来事や
友達の近況はみんな彼女から聞いていた。
そんな唯一の話し相手であった彼女に対して、
僕は自分の「憂い」をすべてぶつけていた。
自分の心に抱えていた苦しみや悲しみ、
あるいは上手く言葉にできない思いさえも、
ありのまま彼女に話していた。
そんな僕の話を、
彼女も最初は「うんうん」と聞いていた。
だけど段々と相槌が減っていき、そのうち、
彼女は僕に話に対してあきらかな戸惑いの表情を見せるようになった。
(この人は一体、何を言ってるの?)
終いには僕の話にウンザリしてしまったのか、
ついに彼女は僕からの連絡を一切無視するようになった。
そして結果、自然消滅というカタチでこの交際は終了した。
あの頃の自分には彼女しかいなかった。
彼女だけが唯一の心の支えだった。
つまり僕は彼女の存在に「依存」していたのだ。
人が人に依存してしまった時は恐ろしい。
冷静に周りの状況を見る事ができなくなり、
自分のやっている事はすべて正しいと思い込む。
だから彼女に対して、
あれだけ自分勝手に振る舞う事ができたのだと思う。
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