2020/08/03

信頼しているからこそ

 

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不幸な出来事その9「従業員との別れ」

Kが変わってしまったこと、そして最後まで謝罪がなかったことは本当にショックだった。

僕はこれまで他人を信用したことがなかった。

だけどKは、僕が初めて「心から信用しよう」と決めた相手だった。

その相手に裏切られた僕は、
もう人間関係なんて面倒なだけだと思った。

最初は誰もが誠実に見える。

だけど、人は変わる。

最初に出会った時の姿は嘘っぱち。

後々になってその人物の本当の姿が顔を出す。

どうせ、みんな上っ面なのだ。

だけど、どうしてKは変わってしまったのだろう?

いつも二人でカラオケに行って、
毎月鍋パーティーをして、
過去の恋愛の話までして、
ここまで二人三脚で頑張ってきたのに。

・・本当に、二人三脚だったのだろうか?

僕が東京に行っていた数ヶ月の間は、
彼に事務所を任せっきりだった。

それから戻ってきて会社を立て直したあとも、
僕は別のビジネスのため再び事務所をあけるようになった。

それは彼に責任者になってもらうためだった。

会社を拡大するために自分は新しい事業、そして彼には既存の事業と役割分担をしたかったのだ。

だけど新しい事業は上手くいかず、
既存の事業もずっとKに任せっきりだった。
ずっと放ったらかしにしていた。

Kには相談相手が誰もいなかった。

苦しみや辛さを共有できる相手がいなかった。

もっと話を聞いてやればよかった
もっと一緒にいてやればよかった

そうすれば、彼は僕に対して自然と文句や愚痴なども言えたのではないだろうか・・

例えば家族とは何もなくても話をする。

そして話すだけでスッキリさることもある。

話をするだけで安心することもある。

相手の話を聞いてあげるのは面倒くさいことだ。

時間がとられるし、延々と愚痴ばかり言われると、こっちまで気分が悪くなってくる。

たけど、だからこそ相手は、
自分のために時間をとってくれたことに感謝する。

それは気持ちが相手にも伝わるからだろう。

信頼しているからといって、
相手とのコミュニケーションを怠ってはいけない。

信頼を寄せる大切な相手がいるのなら、
それを口だけでなく、行動で示さなければ相手には伝わらない。

本当に他人と信頼関係を築きたいのならば、
手放しで相手をただ信用するだけでなく、
相手の苦しみや辛さも理解してあげなければいけない。

Kとの別れでそのことを気付かされた。

あの経験があったおかげで、
今は妻とのコミュニケーションをとても大事にしている。

「信頼し合った相手だから何も言わなくても理解してくれる」

そんな考えが頭をよぎった時には、
いつもKとのことを思い出すようにしている。

おかげで、今のところ僕たちは、様々な困難も二人で乗り越えることができている。

K、ありがとう。

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