2021/08/23
受け入れるか、縁を切るか
不幸な出来事その6「父の病気」
父の病気のおかげで追い込まれた状況になった僕は、
火事場のクソ力を発揮して会社を経営するまでになった。
そのこと自体は良かった。
だけど父の病気はかなり珍しい症状で、
医者からは「治らない」と宣告されていた。
母からその状況を聞かされた僕は、
病院以外の治療法を模索した。
霊的なものやあり得ないほど高額な治療法など、
怪し気な治療法はたくさんあった。
そんな中で、一人の医者の存在を知った。
その医者は過去、
テレビ番組にレギュラー出演していたこともあり、
数多くの著書を出版していた。
僕はその本を読み漁った。
その医者は東洋医学的な治療を推奨しており、
薬を使わないということで体への負担も少なそうだった。
そして投薬により症状を「緩和」
している状態の父にとっても、
並行して利用できそうな治療法だった。
だけど僕の勧めを父は拒否した。
父は母が看護士として働く病院にかかっている事もあり、
病院の先生を信頼するという。
「でも並行して治療すればいいじゃないか?」
僕が何度そう提案しても、父は頑なに拒否した。
そこで僕は医者に手紙書いた。
「なんとか僕だけでも、
話を聞きに行かせてもらえませんか?」
しかしその医者の返事は、
本人の意思がなければ無理との事だった。
何をしても状況は変わらなかった。
そのうちに母からも、
「もういいよ」とやんわり拒否された。
僕は可能性を否定する親に本気で腹が立った。
相手はわかってくれない。
他人なら「もうこいつ、いいや」
と縁を切ればそれで終わりだ。
今までも僕はそうしてきたけど、
身内はそうもいかない。
親は一生親だ。
相手が変わらないなら、
こっちが変わるしかない。
僕の方が親の考え方を受け入れないといけない。
だけど、理屈でわかっていても、
それを受け入れることができなかった。
身内なら助けたいと思うのが当然だろう、
だけど受け入ればならないのか・・
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