2021/08/23
口臭がある人は口の中が汚いのか?
25歳の時に歯医者さんで虫歯・歯周病などを
治療してもらい、歯石の掃除も完了しました。
しかしその後に手で鼻をふさがれるという
“例の仕草”を目撃してしまったので、
悩みの解決には至りませんでした。
息が肺から出てくるのであれば、
口の中をどれだけキレイにしても意味がなかったのか?
という疑問がわいてきます。
ただ調べてみると、
意味がなかったわけではありませんでした。
当然といえば当然の話ですが、
息は口から吐くものなので、
やはり無関係ということはありません。
歯磨きがしっかりできていないと食べカスが口に溜まります。
その食べカスを放置しておいていいはずがありません。
食べカスは口のなかで腐敗して酸を発生させます。
その酸が独特な香りを放ちます。
その香りが息に混じれば、
息がニオってしまう可能性も当然あります。
生モノを暖かい場所に放置しておくと腐ります。
それと同じような現象が口のなかで起こっていると考えたら、
この話はイメージしやすいと思います。
このように口の中の汚れも、
口習の原因の1つであることは間違いありません。
ただ中編にも書きましたが、僕は口の中の汚れは
口習の「悩み」の決定的な要因にはならないと思います。
口のなかの汚れはヒドイと虫歯や歯周病になります。
これらも口習の原因になるそうですが、
虫歯や歯周病で口がニオっている人は口習に悩んでいないと思います。
むしろ自分のニオイに気づいていない、
もしくは気にしていないのではないでしょうか。
むしろ自分の口習を気にしている、
悩んでいる人の方が歯をキレイに磨いています。
神経質なほど歯磨きを徹底していて、
歯医者さんには「口の中がキレイだね」
と言われるような人も多いのではないでしょうか。
後述するように口のなかには他にも要素があります。
ただとりあえず
「口習が発生している人はみんな口の中が汚い人だ!」
と言い切るのはかなり無理があると思います。
僕もそうでしたが、多くの人が
最初は一生懸命に歯磨きをします。
口のなかに原因があると思うからです。
一日に何度も歯磨きをしたり、一回に相当な時間をかけたり、
もしくは口から血が出るほどゴシゴシと力を込めて磨くかもしれません。
それらは決して無駄ではないと思いますが、
歯磨きだけで口習を劇的に改善するのはかなり難しいと思います。
歯は消耗品です。
歯磨きをすること自体が
そもそも口内を傷つける行為なんです。
だからといって、一生歯を磨かないと
もっとひどいことになってしまいます。
だから僕たちは歯磨きをするのですが、
過剰な歯磨きをしていると、
消耗品をより早く消耗させることになってしまいます。
口習がある人は歯がしっかり磨けていない人だ!
と言い切るような主張はインターネットや本でも見かけました。
実際に日本人は外国人に比べて虫歯が多いというデータもあります。
厚生労働省が発表した日本歯科医師会の調査によると、
80歳を超えた日本人の歯の平均残存本数は約7本だそうです。
予防歯科が発達しているスウェーデン人は20本。
これは外国人に比べて日本人は歯磨きができていない事実を示しているデータです。
このように、歯がしっかり磨けていないことや
虫歯が多いことは事実なのかもしれません。
ですが、その事実をそのまま
口習につなげることには疑問です。
歯が口習の原因ならば、治療すれば悩みは解決して、
僕のように何十年も悩み続ける人はいないと思います。
なにかを批判するつもりはありません。
一般の人は口習がある人に対して
「ケアできていない」「不潔だ」
という評価をすることがあります。
口習に悩んでいる人が他人からそう言われると、
“自分はだらしない人間だ”と自己評価してしまうかもしれません。
けれどそんなはずはありません。
むしろ悩んでいる人の方が、悩んでいない人の数倍、
口のケアを徹底していると僕は思います。
さらに僕が勘違いしていたことがあります。
“舌苔”に関する話です。
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