2021/08/23
怒りが飛び交う場には近寄らない
今日は昼前に晴れ間が見られたので、少しでも日光に当てるべく、洗濯物を外に干していました。外気にさらすだけでも嫌なニオイはかなりマシになりますし。
すると、どこからともなく香ばしい匂いが・・。淹れたてのコーヒーほど芳しくはなく、かといってゴミを燃やしたような不衛生な香りではない。肉・魚・野菜などを甘辛い何かと混ぜたような独特の香り。
バルコニーから体を乗り出して見てみると、少し離れた一軒家から、子供たちの笑い声とともに煙が上がっていました。敷地内の庭で家族四人がバーベキューをしている模様。
以前から庭に小さなプールを広げてはしゃいでいたり、雨の日にあえて外に出て遊ぶ子供たちのわんぱくな姿が見られたりと、そのアウトドア一家ぶりは窺い知れていましたが、いよいよ今日は屋外でのバーベキュー。この連日雨が降り続く最悪のロケーションの最中、どんよりした曇り空の下、網を広げて肉を焼くとは・・。なかなかのアグレッシブさです。もはやチャレンジャーといっても過言ではありません。
この閑静な住宅街。他にも一軒家とマンションが密集していて、各お宅にその香ばしい匂いをお届けしていることであろうなあ。きっと周囲の人たちもその〝異例の催し物〟に気づいていることであろうなあ。そんな思いをよぎらせながら、バルコニーから四人が楽しそうにはしゃぐ笑顔を横目で見ていました。
たしかにそれは決して芳しい香りではない。ようやく外に干せた洋服たちにも、なんらかの影響を与える可能性が高いであろう。なんだったらシーツもやっとこさ干せたような具合。こいつを今日敷いて寝ることを想像したらモヤモヤとした思いが湧かないこともない。いや、ハッキリ言ってちょっと不快に感じてしまう。
が、しかし、かのアウトドア一家の過ごした連休を想像してみたら、なんだか気持ちが和らいでくる自分がいました。
きっとこの夏、どこにも出かけられなかったのだろう。海水浴、キャンプ、実家への帰省など、あらゆるアウトドアイベントを我慢して過ごしたのだろう。子供たちだけでなく、両親も同様に。そのフラストレーションたるや、生来引きこもりの自分には想像もつかないほど辛いに違いない。今の自分にとってのお酒を取り上げられるレベルの苦行なのかも。
庭でバーベキュー。いいじゃないか。
それほど気になるニオイでもないぞ。焚き火ほど煙がモクモクと上がっているわけでもない。そんなに目くじらを立てるほどのことでもないじゃないか。やっとこさ拝めた束の間の青空。大いに楽しんで下さい。
そう思って部屋に戻ったわずか1時間後、どしゃ降りの雨の中、悲鳴をあげる家族らの声が遠くに聞こえました。お天道様はお庭のレジャーさえも認めてくれないのか。彼らのことを心底気の毒に思いました。それくらいは許してほしいですよね。
寛容になるのはなかなか難しいけれど、感じた怒りをすぐに表現するのはやめよう。と僕は常々意識している。
なぜなら、怒りは、新たな怒りを生み出すだけだから。そして損をするのは結局自分なのだから。
ひと呼吸おく。とりあえず、ひと呼吸おく。
そしてまずなによりも、怒りの飛び交っている場には赴かないこと。それが一番だと思う。
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