2021/08/23
昭和59年生まれです
今更ですが、プロフィールに生年月日を付け足しました。
出身地、星座、血液型と記して、生年月日は忘れていた。なんてことは、当然にありません。それが一般的な項目であることは皆が知っています。
ミステリアスな作家を演出したい。みたいな邪(よこしま)な気持ちがなかったわけではありませんが、そんな前向きな決断ではなく、やはり、明かしたくなかった。というのが正直なところだったのではないでしょうか。何だか他人事みたいな言い方ですが、判断を下した当初の気持ちはもはや記憶の彼方にあります。
人は弱い生き物だ。常々僕はそう思っていて、いくら口で平気なことを言っていても、どこかで最後の逃げ道は用意しておきたくなってしまうものだと思います。それが人間であり、それが大矢慎吾です。生年月日はある意味で最後の砦だったのでしょう。ここが崩壊したらばもう戦火の渦を避けることはできないぞ、という。何が戦火なのかはよくわかりませんが。
何も起こってはいない、起こりもしないものを、僕は怖がってしまいます。皆んなそうなのでしょうか。人工知能が発達しようと人間の想像力には敵わないと言いますが、頭の中で作り出されるイメージは、現実をはるかに凌駕してしまうのかもしれません。実際には、そこまで悲惨なことにはならないのかも。
始めた当初が33歳というのも大きかったかもしれません。なんとなく〝若い〟かな、と。何を言おうとその言葉に説得力があまりないのではないか、あるいは減じてしまうのではないか、という懸念がありました。まったくもって言い訳ですね。
きっと、年齢を曖昧にしておくことによって免罪符を得ようとしていたのです。人生や生き方など、やたらと壮大なテーマについて持論をかざしたとしても、「その歳で何を分かった気になってんだよ」というツッコミをさせないために。年齢不詳であるからこそ、偉そうな物言いもできるし、知ったような口も聞くことができるわけです。まったく勘違いも甚だしいですね。そんな、何者かも分からないような人間のほざく人生論ほど説得力が無いものはないのに。
いくら創作物によって人と相対する作家であっても、自身の身の丈以上の説得力は生まれない。
つまりは等身大の大矢慎吾でいこう。という決意をした次第です。
というわけで、作家をやっています大矢慎吾です。
年齢は37歳です。
ちなみに今は、主夫もやってます。
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