2021/08/23
最後:止むを得ず働いてくれている人へ
昨日、生活に必要な物を買いに薬局へ行くと、
見慣れない顔の人がレジ打ちをしていた。
自分の番がきて、ふと名札を見ると、
そこには「店長」と書かれていた。
一年以上この薬局に通って初めて店長の顔を見た。
店長は薬剤師の格好をした小柄な女性で、
ハッキリした年齢はわからないけど、
見た感じは60歳近い感じだった。
(率直に言うとおばあちゃん)
普段レジ打ちをしていないせいか手元が少しおぼつかない。
普段は見かけない60近い店長がレジに立っているのは、
もしかすると、バイトの人がみんな出勤しなかったからかもしれない。
「入りたくありません」
多くの社員、アルバイトの人間に、
出勤することを拒否されたのかもしれない。
「▲●袋いり●※□?」
その言葉はとても早口で、ぶっきらぼうで、
何を喋っているのか全然わからない。
なんだかイライラしているようにも聞こえる。
「はい、お願いします」
レジ袋が必要かどうかどうか、
いつも利用している僕には理解できた。
さっ、さっ、と買い物カゴの取っ手に挟むと、
精算機の方にカゴを”ドンッ”。
・・忙しいのかな
店内を見渡すと次々とお客さんが入店してくる。
向こうのレジの方では、
「マスクの予約はできないの?」
「次入荷されるのは一体いつなのよ?」
一人の女性が店員に怒りをぶつけていた。
・・おそらくここ数日、ずっとこんな状態なのだろう。
人手は足りないのに普段よりも忙しい。
笑顔よりもしかめっ面のお客さんの方が多い。
この状況下、本当は自分だって働きたくはないけど、
薬局が営業を停止しては地域住民の生活が困る。
だから今日も老体にムチを打ち、
商品陳列、慣れないレジ打ちをせっせとこなす・・
そんなことを想像したら、
心に湧いた小さな怒りは瞬時に消えた。
みんな、苦しいのはきっとおんなじだ。
今、誰かのために働いてくれているあなたへ。
『本当に、ありがとう』
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