2021/08/23
最高の極貧生活
不幸な出来事その9「従業員との別れ」
Kに仕事を任せるようになって数ヶ月後、
僕はあるビジネスのために東京に移り住んだ。
そのため大阪の事務所は彼に任せ、
毎月skypeでミーティングをしながら
必要なことは随時チャットでやりとりしていた。
半年ほどその状態が続き、
僕が大阪へ帰った時にはお互いに借金まみれだった。
僕は税金や銀行融資による借金、
Kは奨学金やギャンブルによる借金だ。
「二人で会社をデカくして借金を返そう!」
そう誓い合った僕たちは、それから必死に仕事をした。
寝る間も惜しんで市場調査を行い、
売れている商品をひたすら市場から掘り起こした。
そして売れそうな商品を見つけては
市場にガンガン投入していった。
時には事務所に泊まり込むこともあった。
二人ともあまりにお金がなく、
1袋の即席ラーメンを分け合って食べた。
狭い事務所にはダンボールが山積みになっていて、
シーズン時には足の踏み場もないほどだった。
不衛生でロクなものも食えない、
まさに絵に描いたような極貧生活だった。
それでも活力に満ちたこの生活は楽しかった。
二年後・・
あれほど誠実だったKの態度はどこかに消えた。
いつもつまらなそうに仕事をしていて、
話しかけても力のない返事をした。
そんな人間と同じ空間で仕事をしていると
こっちまで気だるい気分になってくる。
何度かKに注意したが、それでも彼は変わらない。
そのうち僕は事務所に顔を出さなくなった。
そして僕たちは再び、離れて仕事をするようになった。
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