2020/08/03

最高の極貧生活

 

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不幸な出来事その9「従業員との別れ」

Kに仕事を任せるようになって数ヶ月後、
僕はあるビジネスのために東京に移り住んだ。

そのため大阪の事務所は彼に任せ、
毎月skypeでミーティングをしながら
必要なことは随時チャットでやりとりしていた。

半年ほどその状態が続き、
僕が大阪へ帰った時にはお互いに借金まみれだった。

僕は税金や銀行融資による借金、
Kは奨学金やギャンブルによる借金だ。

「二人で会社をデカくして借金を返そう!」

そう誓い合った僕たちは、それから必死に仕事をした。

寝る間も惜しんで市場調査を行い、
売れている商品をひたすら市場から掘り起こした。

そして売れそうな商品を見つけては
市場にガンガン投入していった。

時には事務所に泊まり込むこともあった。

二人ともあまりにお金がなく、
1袋の即席ラーメンを分け合って食べた。

狭い事務所にはダンボールが山積みになっていて、
シーズン時には足の踏み場もないほどだった。

不衛生でロクなものも食えない、
まさに絵に描いたような極貧生活だった。

それでも活力に満ちたこの生活は楽しかった。

二年後・・

あれほど誠実だったKの態度はどこかに消えた。

いつもつまらなそうに仕事をしていて、
話しかけても力のない返事をした。

そんな人間と同じ空間で仕事をしていると
こっちまで気だるい気分になってくる。

何度かKに注意したが、それでも彼は変わらない。

そのうち僕は事務所に顔を出さなくなった。

そして僕たちは再び、離れて仕事をするようになった。

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