2021/08/23

根暗な人は、人を救える

 

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言うまでもなく、自分は根暗です。

ところが困ったことに、筋トレを始めてから、ちょっとずつ自分が明るくなっていく気がします。テストステロンのせいだろうか。

なぜ性格が明るくなると困るかというと、文章がつまらなくなるからです。

人の心を動かす物語や、人の感情を震わせる語り口というのは、暗いところから生まれるものだと個人的に思います。陰から陽。極左から極右へと立ち向かうところに、人間としての美しさがある。

昔は憧れていましたが、ひたすら明るい性格の人とは、ちょっと話が合いません。どこか浅はかに感じてしまう自分がいます。それが根明の人の良いところで、周りをも元気にしてしまう陽の力なのでしょうが。

何かを創作することは、ひたすら苦しみとの闘いであると僕は思います。

ただ、作者である自分が苦しんでいるからこそ、そこから生まれたものは強く、そして勇ましくなるのだと思う。自分自身が苦しんでいなければ、苦しんでいる人たちの気持ちは絶対にわからないし、苦しんでいる人たちを明るい方向に導くこともできないだろうと思います。

僕は一人苦しんでばかりいますが、同時に、そこから光を見つける術も見出してきました。それが自分の人生であり、自分の書く本です。

 

 

苦しみを乗り越えた人間だからこそできることがある。と僕は思います。

相手の苦しみに気づいてあげられたり、口を挟まずに話を聞いてあげられたり、ただ傍にいてあげられたり。

他人を救うことができるのは、何か気の利いた言葉ではなく、『態度』なのではないかと思います。

何を言うかが重要ではなく、どう相手と向き合ってあげられるかが、相手の心に響くかどうかに影響する。上っ面の態度は通用しない。真摯に相手と向き合わなければ、相手の心を開くことは決してできない。

内向的で、自分自身とひたすら向き合ってきた人間には、それができるのだと思います。

 

根暗な方が人生は面白い。などと言うと、おちゃらけているように感じられるかもしれませんが、暗いところには必ず幸せのタネが隠れているものだと、僕は思っています。

根暗でも、別にいいじゃないか。

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