2021/08/23

2020年を目前にして 14

 

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僕は両極の自分と戦っている。

これまでの人生においても
自身の二面性気質とずっと戦ってきた。

僕は人から見ればどういう存在なのか?

”大矢慎吾はこういう奴だ”
という自分のキャラクターをハッキリさせたいと願ってきた。

話すたびにコロコロと性格が変わる僕の気質は、
友達から「あいつはよくわからない奴」というレッテルを貼られた。

なによりも僕自身がそう思っていた。

僕は一体、どういう人間なのだろう?

自分でも自分のことがよくわからなかった。

明るいのか暗いのか、
人見知りなのか人懐っこいのか、
優しい奴なのか冷たい奴なのか。

「どっちなのかハッキリしてくれよ!」

自分自身に問いただしてきた。

 

しかし考えてみれば、
もう30年以上もこの二面性と戦っているわけだ。

30年以上経っていまだに、
「自分はどんなキャラクターなのだ?」
などと言っているわけだ。

だからおそらく、
このまま定まることはないのだろう。

”自分はこういう人間だ”
なんてハッキリとは決まらない。

ということは、
作家としての自分の作風なんて
一つに定まることはないのだと思う。

作家としてのキャラクターが一貫することもないのだと思う。

誰かを救いたいというキレイゴトを言う本もあれば、
誰かを潰してやるという好戦的な姿勢の本もあるはず。

真っ直ぐに人生と戦ってきた自分もいれば、
ひねくれて嫌味を言う自分もいるはずだ。

それなのに、僕がこれまでに出版してきた本は、
真っ直ぐに人生と戦ってきたことしか書かれていない。

要するに良い自分しか描かれていない。

それは、本に『リアル』を追求する僕の理念にはそぐわない。

このままではダメだ。

 

ただ、良い自分しか描かれていない理由はなんとなくわかる。

きっと僕は、
「他人からどう見られているのか?」
というのを気にしているからだろう。

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