2020/08/16
ねえ神様、この野郎
自分と対話する日々が続きました。
ずっと家にいるので自分以外の人間は家族だけですが、
その家族とさえも会話がなくなっていました。
両親は共働きで日中家にいなかったので、
家に一人きりという状態がほとんどでした。
僕は毎日、神様に助けを求めていました。
「もうこれだけ頑張ったんです。耐えたんです。もういい加減助けて下さい。」
「人を傷つける事がどういう事か、本当によくわかりました。」
「これからは他人に優しくします。心を入れ替えます。だから許して下さい。」
僕は自分の口習の原因は、自分の幼少期の行いにあるのだと考えていました。
小さい頃からガキ大将でいばっていて、わがままで自分勝手。
勉強も運動も得意だった僕はよくまわりの友達をバカにしていました。
太っていた子をからかったり、
運動ができない子の姿を面白がったり、
勉強が苦手な子を小バカにしたり、
僕は他人を見下していました。
自分にも口習というコンプレックスができたことで、
人にバカにされる事がどれだけ嫌な事か、
周りのヒソヒソ話がどれだけ怖い事か、苦しい事か、辛い事か。
自分の身をもって実感しました。
だから自分のこれまでの行いを悔い改めれば
神様は許してくれると思っていたのです。
理屈ではありません。
100%そうなんだ、と、信じていました。
ところが悔い改めようが懺悔しようが、
僕の状況は一向に変化しません。
両手にハァ〜っと息を溜めて嗅ぐとやっぱりニオイを感じます。
朝も昼も夜も、いつ何回確認しようがやっぱり勘違いではありません。
ニオイに多少の強弱はあったと思います。
(もしかしたら消えたんじゃないか?)
というくらいニオイが弱い時もありました。
そうかと思うと、「うわっ!やっぱりニオうじゃん!」
という強い感覚の時もあります。
いずれにしても臭いニオイを感じます。
僕の口習は、消えていないのです。
焦りがでてきました。
「なんでいつまでたっても消えないんだ??」
最初に求めていた神様からの救済、
その祈りは次第に怒りへと変わっていきました。
「なんで助けてくれないんだよ!」
「なんでオレばっかりこんな目にあわせるんだ!」
「なんでオレをこんな体にしたんだ!?」
その怒りはどんどん膨れあがり、
そのうちモノにあたり出しました。
ぼ〜っとゲームをしている時に、
突然カァッ!となって持っていたコントローラーを床に叩きつけます。
表紙が分厚く硬い電話帳くらいの本を両手でしっかりと握りしめ、
全力でガンッ!ガンッ!とおでこに叩きつけます。
何度も、何度も、気が遠くなるまで叩きつけます。
夜中には電気を消してヘッドホンで音楽を聞きました。
毎日泣いていました。
枕に泣き顔をうずめて
「んああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
という叫び声をあげていました。
もはや・・理性はなくなっていました。
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