ネコ科の人間は他人に干渉しない

 

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僕は田舎育ちですが、田舎が嫌いです。

刺激がない。虫が多い。

それらには目をつぶれたとしても、『やたらと他人に干渉する』というところには、どうにも我慢ができないからです。一人一人は好きなのだけど、その一人一人が集団(集落)を形成した途端に嫌いになります。ゴメンね、向かいのおばあちゃん。

小さい頃はとにかくそれが嫌でした。どうしてこの人たちはこんなに噂話が好きなのだろう。きっと暇で暇でしょうがないんだろう。もっと自分のことにエネルギーを使えばいいのに。だから田舎は嫌なんだ、と。

けれども大人になり、人と人との繋がりの大事さが分かるようになると、どうしてあんなに干渉してくるのかが分かりました。簡単に言うと、皆んな、世話焼きなのです。優しいのです。どこかの家庭の問題は、大きくいえば皆んなの問題になってくるのです。地域社会の存続に影響するので。

そのことに気がついた僕は、うちの実家を建ててくれた大工さんに、親父と二人で挨拶に出向きました。

「立派な家を建てて下さってありがとうございます」

大工さんは少し戸惑ったことでしょう。なにせ家を建てたのは20年前のこと。今さらどうしたんだ? という話。

けれども僕の気持ちを汲み取ってくれた80過ぎの大工さんは、「やっぱりお前(親父のこと)の息子やな」と突然の訪問を歓迎してくれました。それはきっと”いつ君が帰ってきても迎え入れるよ”という意味だったのだと思います。あったかい人だなぁと思いました。

 

 

・・が、しかし、それらを踏まえたうえでも、僕は田舎が嫌いです。

なぜなら、他人に干渉すると不幸になるからです。

僕のようなネコ科の人間は他人に深く干渉しません。興味がないのです。他人がどんな生活を営んでいようが、どうでもいいのです。

例えば、イチローが引退したところで自分の人生に何か影響があるでしょうか? 前澤さんが宇宙旅行に行ったところで僕たちの人生は何か変わるでしょうか?

何も変わりません。相変わらず明日も、今日と同じような日がやってくるだけです。

たとえそれが身近な人の話であったとしても同様。隣の家の人が金持ちになろうが、向かいの家の娘が芸能人になろうが、自分たちの生活はまったくもって変化しません。

だったら、それを知ったところで何になるのでしょう。良い話を聞けば卑しい嫉妬の気持ちが湧き起こるだけだし、悪い話を聞けば自分まで悲しい気持ちになるだけ。そしてまたそんな自分に嫌気が差すだけです。

まあ別に、他人からいちいちそんなことを言われたくないだろうけど。

 

SNSを見て一喜一憂してしまうくらいなら、いっそスマホのアプリを全部削除してしまったら?

と、自分のネコの側面が、独り言を言っていました。

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