2020/08/03

マクドナルドで大号泣

 

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以前、会社を経営していた時に
一人の若者と知り合った。

彼は母親が経営する飲食店で
店長をやりながら、いずれは
自分の店を持ちたいと話していた。

若干21歳だった。

僕が知り合いとご飯を食べに行くと、
彼は、カウンターでお好み焼きを焼いていた。

僕がゼロから一人で起業した事を知り、
そのやり方に興味をもったのだろう。

プライベートでもよく、ご飯に行くようになった。

何度か会って話すうちに、彼は飲食店の経営ではなく、
ビジネスそのものに興味をもっている事が分かった。

また、店は儲かっているにも関わらず、
100万近い借金をしている事も分かった。

僕を慕ってくれ、僕から学びたいと常々言っていたので、
それならばと、ある事業を共同でやる事になった。

僕は最初に言った。

「共同でやるということは立場は同じだ。
もちろん助けるし、必要なことは教えるが、
なんでも相手にやってもらおうと思ってはダメだ」

経営を手取り足取り学ぶ方法なんてない。

勝手に学び、勝手に質問して、勝手に一人前になるしかない。

教える側ができるのは、
その「機会」を与えることだけだ。

彼は賢く、人当たりも良かった。

僕には無いモノも、たくさんもっていた。

だけど、彼には社会人として、いや、
一人の人間として欠けている”何か”があった。

そしてそれは、数年前に僕自身も、
経営者の先輩から教えてもらったことだった。

今度は自分が伝える番だと思った。

ある日、取引先との打ち合わせ場所に現れた彼は、
風邪をこじらせ、体調を崩していた。

その前に依頼していた仕事を
一向に終わらせる気配がなかったので、
彼の様子を見た時、合点がいった。

連絡をよこさなかった事には目をつぶる。

だけど看過できなかったのは、
彼の中途半端な「こだわり」についてだ。

一週間以上も体調を崩しているにも関わらず、
彼は薬を飲まなかった。

その当時、彼が学んでいた、東洋医学系の教えに習ったのだそうだ。

それは別にいい。

彼が何を学ぼうが、彼がどういう思想をもっていようが、
僕がとやかく言うことではない。

信じている道を貫くために、多少辛くても薬に頼らない、
それは別にそうしたらいいだろう。

「だったら、しんどいフリをするな」だ。

お前の体調が悪かろうが、
お客さんはそんなの知ったことじゃない。

依頼された仕事を放置して
連絡すらよこさなくていい理由にもならない。

「僕は体調が悪いから仕方がないでしょ?」

とでも言いたいのか?

だとしたら、お前のこだわりなんか捨てて、
さっさと薬を飲むか、病院に行け。

お前のこだわりに周りが付き合ってやる筋合いはない。

そういう周りからの声も無視して自分のこだわりを貫きたいならば、
与えられた仕事をキッチリこなせ。

できませんでした、なんて、ハンパな事を言うな。

最終的に彼とは喧嘩別れのようなカタチになった。

その直前には、カフェで彼が泣き出すほど、
僕は相当に厳しいことを言った。

それは今後、
彼が一生付き合っていくかもしれないビジネスというものにおいて、
絶対に知っておかなければいけない、重要な事を伝えるためだ。

そして彼は、僕の連絡を無視するようになり、
共通の知り合いを通して、僕に対する彼の思いを知った。

彼にも言いたかった事はたくさんあるだろう。

僕も後々、反省した事はたくさんある。

だけど、この経験でもっとも学んだ事は、
「結果を出せない人間の話は誰も聞かない」
ということだ。

彼の若さ、僕の人間力の欠如、いろんな原因があった。

だけど何より、この事業を先導していた
僕自身が結果を出せなかったこと・・・

それが、何もかもを崩壊させたのだ。

すベての原因は、この僕だった。

彼と共同事業をしていた半年余りで、
たくさんの学び、そして、気付きを、
彼からは与えてもらった。

それはビジネスに限らない大切な事だった。

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