2020/08/03

会計士になれない

 

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不幸な出来事その5「公認会計士試験不合格」

不動産屋を脱サラした僕は予備校生となり、
毎日10時間以上は勉強していた。

それまでまともに勉強したことがなかったため、
最初の一年はとにかく苦労の連続だった。

それでもトライアンドエラーを繰り返しているうちに自然と点数は伸びてくる。

そうして二年ほど経った頃には、
一次試験を突破できるレベルにまで実力をつけていた。

しかしその一次試験を受験した直後から、
この挑戦に暗雲が立ち込め始めた。

こういう国家試験は、各予備校が、
試験直後から精度の高い予想解答を公開している。

一次試験はマークシート形式のため、
自分の回答をメモしておけば、
合格発表の日を待つことなく
ある程度の合否の可能性を把握できる。

試験後に自己採点をしてみた結果、
僕は数点足らずでほぼ不合格という状態だった。

「残念・・また半年後に頑張ろう」

そんな思いで挑戦者たちのブログを読んでいると、
『就職できませんでした』という記事がたくさん見つかった。

当時は多くの試験挑戦者がブログを書いていた。

毎日記事を書くことで一日の総復習ができるうえ、
同じ試験挑戦者と交流すれば情報交換ができからだ。

そのブログで、二次試験合格者たちが
軒並み絶望の叫びを投稿していたのだった。

”何が起こってるんだ・・?”

状況は、徐々にあきらかになった。

国は会計士を増やしたがっていたが、
合格後に在籍が必要な監査法人側は、
「こんなに人材は要らない」
と受け入れ拒否状態になっていた。

この時、合格しても就職できなかったいわゆる”合格難民”たちは1000人前後と言われていた。

とてつもない時間の労力を費やして合格したのに、
最終的には”なれない”なんて単なる悪夢だ。

「来年はもっと酷い状況になるだろう」

そんな噂を至る所で耳にした。

それからは、多くの受験生が
試験対策だけでなく就職対策も行うようになった。

会計士試験とTOEICの同時進行が当然だと言われるようになった。

その状況に僕はかなり焦っていた。

巷では、
「若い人しか採用されない」
という話がまことしやかに囁かれていた。

就職に有利になるよう武器を見つけたいが、
TOEICと同時に勉強するなんてとても無理だった。

何とかしなければ・・
ワラをも掴む気持ちで知り合いのツテを辿り、
現役の会計士と話をする機会を得た。

するとその会計士にこう言われた。

「レベルの低い人たちがこの業界に入ってほしくない」

その時は、こんな人たちと一緒に働くことになるのかと思った。

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