2021/08/23

過去の自分を上書き保存したい

 

この記事を書いている人 - WRITER -

たまに懐かしくて過去の自分のブログ記事を見返します。

そしてその度に「マジか、こいつ」と鼻白み、全部削除してやろうかという衝動に駆られます。こんなものがウェブ上に記録されてしまっているのかと。毎日書き綴った記録なのでもったいなくて、未だにその思いを果たしたことはありませんが。

二年前の自分は「絶対に売れてやる!」と息巻いていました。それが文面に表れていて少し攻撃的な文章になっています。若手芸人を揶揄する際に言われる「尖がっている」という状態ですね。

当時はそれが良いのだと思っていました。いや、そうしなければいけないのだと思っていました。

その振る舞いがエンタメであり、SNSで自分をアピールする際に扮するべきキャラクターなのだ。たとえ自分の本質が真逆であっても、人前に出る人間というのはそのように振る舞わなければいけないのだ。

真っ直ぐに、そう信じていました。

 

 

もしも過去を上書き保存できるなら、不快な気持ちになどならないのだろうと思います。

過去に戻って自分の言動や行動を訂正し、上書き保存することで嫌な過去を葬り去ってしまう。

例えばブログなら、遡って記事を書き直すこともできます。言葉遣いを丁寧なものへと訂正し、攻撃的な文章を当たり障りのない内容へと修正する。そうすれば自分の恥部はウェブ上から消えてしまいます。

しかし、そんなことをしても、きっと過去を変えることなどできないのでしょうね。

たとえブログの記事、証拠を後で改ざんしたとしても、誰かの記憶には必ず残っている。これまでの自分の言動をなかったことになんて決してできない。

だから粋がっていた過去の自分も、現在の自分の一部として受け入れるしかないのだろうと思っています。

 

 

過去を上書き保存できないなら未来に目を向けるしかない。

誰もが分かりきっている話ですが、それしかないのかなと思いました。

過去の恥ずかしい自分を愛することはかなり困難ですが、どうにかそれを受け入れるしかない。

葛藤が尽きることはありませんが、それでも僕は、今日もこの文章をウェブ上に記録します。

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